現代文たんブログ

現代文について考えたことなど。

資料:東大現代文の出典一覧(2000~)

東京大学の入学試験の国語から、いわゆる「200字作文」がなくなり、120字記述が導入された2000年以降の出典一覧です*1
 

第一問(文理共通)
年度
出典
2000年 加茂直樹「環境保護は何を意味するか」(『社会哲学の現代的展開』所収)
2001年 リービ英雄「ぼくの日本語遍歴」(『日本語を書く部屋』所収)
2002年 村上陽一郎「死すべきものとしての人間」(『生と死への眼差し』所収)
2003年 小松和彦ノロイ・タタリ・イワイ」(『神なき時代の民俗学』所収)
2004年 伊藤徹『柳宗悦 手としての人間』
2005年 三木清『哲学入門』
2006年 宇都宮輝夫「死と宗教」(『岩波講座 宗教 第3巻 宗教史の可能性』所収)
2007年 浅沼圭司『読書について』
2008年 宇野邦一『反歴史論』
2009年 原研哉『白』
2010年 阪本俊生『ポスト・プライバシー』
2011年 桑子敏雄『風景のなかの環境哲学』
2012年 河野哲也『意識は実在しない』
2013年 湯浅博雄ランボーの詩の翻訳について」(雑誌「文学」2012年7,8月号掲載)
2014年 藤山直樹『落語の国の精神分析
2015年 池上哲司『傍らにあること:老いと介護の倫理学
2016年 内田樹反知性主義者たちの肖像」内田樹編『日本の反知性主義』所収)
2017年 伊藤徹『芸術家たちの精神史』
2018年 野家啓一『歴史を哲学する:七日間の集中講義』
2019年 中屋敷均「科学と非科学のはざまで」(雑誌「本」2018年7月号掲載)

 

第四問(文科専用)
年度
出典
2000年 三木卓『海辺の博物誌』
2001年 岡部隆志『言葉の重力:短歌の言葉論』
2002年 永井均「解釈学・系譜学・考古学」(『転校生とブラック・ジャック』所収)
2003年 篠原資明「詩的言語への交通論」(『言の葉の交通論』所収)
2004年 多木浩二『写真論集成』
2005年 小池昌代「背・背なか・背後」(雑誌「図書」2004年7月・第663号掲載)
2006年 宮澤康人「学校を糾弾するまえに」佐伯胖・汐見稔幸・佐藤学編『学校の再生をめざして (1)学校を問う』所収)
2007年 清岡卓行『手の変幻』
2008年 竹内敏晴『思想する「からだ」』
2009年 馬場あき子 「山羊小母たちの時間」日本経済新聞社編『日曜日の随想 2007』、日本文藝家協会編『不機嫌の椅子 ベスト・エッセイ2008』所収)
2010年 小野十三郎「想像力」(『詩論+続詩論+想像力』所収)
2011年 今福龍太「風聞の身体」(雑誌「図書」2010年6月・第736号掲載)
2012年 河野裕子「ひとり遊び」( 『たったこれだけの家族』所収)
2013年 前田英樹『深さ、記号』
2014年 蜂飼耳「馬の歯」(雑誌「図書」2013年3月・第769号掲載)
2015年 藤原新也「ある風来猫の短い生涯について」佐々木倫子動物のお医者さん』第6巻(白泉社文庫)内の解説文)
2016年 堀江敏幸「青空の中和のあとで」日本文藝家協会編『ベスト・エッセイ 2015』所収)
2017年 幸田文「藤」幸田文『木』所収)
2018年 串田孫一『緑色の鉛筆』
2019年 是枝裕和「ヌガー」(『是枝裕和対談集:世界といまを考える2』所収)

*1:ちなみに東京大学が出典を明記するようになったのは2004年からです。それ以前の出典に関しては、教学社の「赤本」および駿台予備校の「青本」を参考に記載しました。